伝承と育成

継承活動

継承活動 昭和50年(1975年)に青年団が消滅した折に、300年以上の歴史がある「切子」を守りぎじゅつの継承が必要として、区が発起人となり「切子保存会」が結成された。当時は20数名の会員で切子と六角堂祭りは、運営されていた。 昭和51年切子の技術が櫛形町の無形民俗文化財に指定され、会員数も現在の60名以上となった。 平成8年には、山梨県無形民俗文化財に指定され、さらに平成10年第1回山梨県文化奨励賞を受賞するなど、伝統文化の継承と地域活動が認められている。

後継者の育成と今後

後継者の育成と今後 昭和62年(1987年)夏の親子学習会がきっかけで、南アルプス市立豊小学校に「切子クラブ」が結成され指導に当たっている。 町内外のイベントに参加し、切子の実演と体験コーナーを設けて初心者用セットを作るなど後継者の拡大を図ってている。 このほか、南アルプス市町の駅などで展示会なども催している。

沢登切子保存会参加イベント

切子の販売・切子Tシャツ販売・体験コーナー

アヤメフェア

アヤメフェア
滝沢川公園一帯を会場にして、6~7万人を超える観光客が訪れ、愛好者が丹精込めて育て上げた鉢植えアヤメの素晴らしい作品が展示されます。 また、鉢植えアヤメの販売やアヤメ柄のオリジナル商品の販売、小笠原流流鏑馬親子写生大会などの催しも行われます。更に河川の両岸には約1kmにわたりアヤメが咲き誇り人々に感動を与えてくれます。
・開催日:アヤメの開花に合わせて(5月上旬) ・場所:滝沢川公園(山梨県南アルプス市小笠原 櫛形中学校南) 問い合わせ/南アルプス市役所 商工観光課 TEL:055-282-6294/FAX:055-282-6319

メディア掲載

切子制作

切子

切子 切子は、薄手の「美濃和紙」を10枚~15枚重ね、切り出しや「つきのみ」と呼ばれる刃物で一番上の紙に書い描いた下絵に沿って絵柄を切り抜き、すかし絵をつくっていく。古くから地域では「おすかし」と呼んでいる。 絵柄は、「地紋」として必ず「麻の葉」の連続した模様を入れなければならない。 切り子は1年かけてつくる。 4月切り子に使う美濃和紙が配布される。農繁期の合間を縫って制作が行われ9月から本格的に制作される。 10月12日に審査が行われ、色々な賞が決まる。 10月13日六角堂切子祭りが開催される。 翌日観音のお札や供物と共に区内全戸に切子が配られる。 題材の収集・絵柄の構想等も含めると、1年間という時間が費やされることになる。

道具

つきのみ 繊細な模様を切り出す「つきのみ」。 自らの手作りで、「鉄のこぎり」の刃を半分に折り、縦にして両サイドを1~2mm程度カットして刃物にする。 これは、全て手作りされます。カットされる面の大きさによって刃の大きさが違う。3~5本くらいは使い分けるそうだ。

和紙 美濃和紙

和紙 美濃和紙 楮(こうぞ)、三椏(みつまた)、雁皮(がんぴ)を主原料として作られる美濃和紙は、その美しさで日本中に知られている。 洋紙は「パルプ」と呼ばれる、木の繊維をくだいたものを材料にして機械で作る紙。 和紙というのは主に「楮(コウゾ)」「三椏(ミツマタ)」「雁皮(ガンピ)」という木の皮の繊維を材料にして作る紙のことで、「楮」には高級な障子紙などによく使われ、「三椏」はお札などに使われている。 約1300年前の美濃の国では、すでに紙が作られていてそれらは『美濃紙』とよばれていました。これが現在の美濃紙の始まり。 美濃の国では、紙の原料となる「楮」の質がとても良く、またたくさん採れました。さらに美濃紙は、他の紙に比べて、見た目にとても美しく丈夫で日本だけでなく当時の中国にまでそのすばらしさが伝わっていった。 さらに美濃紙は発展していき、一番盛んに紙が作られていたころは、美濃市周辺の村々でも、約5,000戸の紙すきの家があった。しかし、現在では30戸弱が残っているだけ。 先人たちの技法が今もなお受け継がれ、薄くて、強くて、むらのない美しい美濃紙が生産され私たちの暮らしの中で使われている。

麻の葉模様

切子の由来の中でもふれた「麻の葉」の模様の描き方。
手順1手順1

等間隔に横を偶数、縦を奇数になるように区切る。 上図のようにナナメ線を引く。 (2-①・4-②・・)

手順2手順2

同じく左図のように、ナナメ線を引く。 (4-(1)・2-(2)・0-(3)・①-(4)・・) ①図の点線の要領で

手順3手順3

縦線を引く。 ②図の点線の要領で (注)縦線とナナメ線は必ず一点で交叉してなければならない。

手順4手順4

横線は交叉点を中心に両側七分位まで引く。 ③図の三角形(太線)の中心までということです。

手順5手順5

再びナナメ線を引く。 ④図を参照。菱形の頂点(太線)AとBに定規を合わせ、点線のように線を引く。

手順6手順6

⑤図と同じ要領で、反対側のナナメ線を引く。

麻の葉模様
六角模様
格子模様
作品

実際に彫られた模様

作品

六角堂の中の麻の葉模様

アクセス

六角堂へのアクセス方法

東京方面からアクセス(東京方面からは、高速道路でくると便利です。) 南アルプスインターで下車し、高速出口の「南アルプスIC入口」の交差点を右折 → 南アルプスIC西」の交差点をを右折(甲西バイパスに出ます) → 「南アルプス消防署東」を左折 → 南アルプス消防署のある交差点を右折 → 六角堂入口の小さな交差点を右折。 静岡方面からアクセス 静岡方面方は、甲西バイパスを北進。甲西バイパスの「南アルプス消防署東」を左折 → 南アルプス消防署のある交差点を右折 → 六角堂入口の小さな交差点を右折。 長野方面からアクセス 長野方面からは、甲西バイパスを南進。甲西バイパスの「南アルプス消防署東」を右折 → 南アルプス消防署のある交差点を右折 → 六角堂入口の小さな交差点を右折。

南アルプス市観光

南アルプス市観光 南アルプス市は、自然豊かなところで観光も充実!! 3,000m級の山々が連なる南アルプス。登山の拠点となる広河原・芦安温泉郷。清流と四季折々の美しい自然の風景。櫛形山(標高2,052m)山頂付近のアヤメ平や裸山一帯で夏には東洋一のアヤメが咲き誇り、“県民の森”伊奈ヶ湖は身近な自然公園として親しまれている。 広大な果樹園地帯が広がり、「桃源郷」と呼ばれている。桃源郷マラソンは有名。フルーツシーズンには「さくらんぼ」「すもも」「桃」「ぶどう」等フレッシュフルーツが生産されている。 温泉やお祭りも充タしており飽きさせない。 そこに暮らす人々の歴史と文化が薫るのどかな街並みが皆様をお迎えします。